2019.07.17|オアフ島
メイド・イン・ハワイを持ち帰ろう – Piacaのパイナップル菓子
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しっとり生地の中に隠れる スイートなパイナップル!
ハワイからパイナップルをイメージすることはあるけれど、パイナップルのお菓子はあまり見かけたことがありませんでした。むしろパイナップルのお菓子というと、台湾のパイナップルケーキを思い出す感じ。それが、ハワイにもあったんです。おいしいパイナップルのお菓子が。
1990年代に台湾からやってきたオーナーの一人、ジャックさんはハワイ大学を卒業後なにかこの地で自分の手でできることはないかと考えていました。
そんな矢先、友人を介してパートナーとなるデェビッドさんと知り合い意気投合。ハワイの素材を使ってなにかおいしいものを作りたいという共通した思いと試行錯誤の末に生まれたのが「PIACA(ピアカ)」です。今や、ABCストアやロングスドラッグスなどでも販売されるようになり、LeaLeaマーケットオリジナルズでは、ピンクの限定パッケージで販売中です。
ハワイ語のような響きを持つこの名前は、なんとパイナップルケーキを省略したもの。PINEAPPLECAKE=PIACA。日本のマンガが大好きで、そこからジャパニーズカルチャーにもハマっていったというジャックさん。PIACAも、自販機(自動販売機)といった“略語”からインスパイアされたのだとか。お茶目なネーミングセンスとは裏腹に、パイナップルケーキの中身はハワイ産のパイナップル、小麦粉、卵を使用。その他にショートニングではなくAAクラスのバターを使うなど、素材をじっくり選び、こだわって作られていました。「ハワイでパイナップルは有名だけど、代表するようなお菓子がないと思っていた。故郷の台湾とお世話になったハワイ、両方とも大好きだから掛け合わせたものを作りたかったんだ」とジャックさん。
自分たちが納得いく味わいを求めると、パイナップル1個に対して、作れるケーキはたったの6個。甘いパイナップルを包むしっとり食感の生地も、ホロリとした口どけを優先して配合を考え、この味わいにたどり着くまでに10年以上かかったそう。ようやく販売までこぎつけたけれど、手作りゆえ、大量生産が難しい。1日に作れるケーキは5000個が精一杯。けれども人気になったからといって、手を抜くことも、材料を変えることはもちろんない。自分たちが納得いく味わいを求め、ひたすら前へと走り続ける二人なのです。
<2019/07/05の情報です>

- 赤澤かおり
- フリーライター&編集者。海の近くで暮らし、ハワイを旅すること、鎌倉や京都を中心に飲んで、食べる、作ることをライフワークとする。ユーズドのアロハシャツをワンピースやサーフパンツ、バッグなどにリメイクするブランド「Aloha Tailor of Waikiki」を主宰。ハワイに関する著書は共著を含め12作。近著に「HAWAIIAN PRINT BOOK」(ちくま文庫)。初の選曲とライナーを担当した、70年代・ハワイアンミュージック・コンピレーションアルバム「Da Aloha Music Mele Through HAWAIIAN PRINT BOOK」も。ハワイでのプライベートな日々を綴ったガイドエッセイ「Hawaii note」が好評発売中。